栄養素に迫る:骨と健康の縁の下の力持ち – ビタミンD –

·

,

「最近なんとなく疲れやすい」「冬になると外に出る時間が減る」――そんな方に知っておいてほしいのがビタミンDです。骨の栄養素というイメージが強いですが、筋肉や免疫など、体のさまざまな場面で働いています。しかも日本人の多くが不足気味だといわれています。この記事では、ビタミンDの働きから1日の目安量、多く含む食べ物、最新の研究までをまとめました。

最近、テレワークも増えて日光を浴びる機会も減ったので、生成されるべきビタミンDが足りてないのではと危機感を覚えて興味を抱きました!似たような境遇の人は多いのでは…!

ビタミンDとは?

ビタミンDは油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」の一つです。きのこ類に含まれるビタミンD2と、魚や卵などに含まれるビタミンD3があります。大きな特徴は、食べ物から摂るだけでなく、日光(紫外線)を浴びることで皮膚でもつくられる点です。体内に入ったビタミンDは肝臓と腎臓で活性型に変わり、働きはじめます。

ビタミンDの体への働き

  • カルシウムの吸収を助ける:小腸でカルシウムやリンの吸収を促し、血中のカルシウム濃度を一定に保ちます。
  • 丈夫な骨や歯をつくる:骨の形成と維持を支えます。
  • 筋肉や神経の働きを支える:筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにします。

不足すると・摂りすぎると

不足が続くと、子どもでは骨が変形するくる病、大人では骨がやわらかくなる骨軟化症のほか、骨粗しょう症や骨折のリスクが高まります。一方で、サプリメントなどで大量に摂り続けると、血中カルシウムが高くなりすぎる高カルシウム血症を起こし、腎臓や血管にカルシウムが沈着したり、吐き気・食欲不振が出たりすることがあります。食事だけで摂りすぎになることはまずありませんが、サプリを使う場合は上限に注意しましょう。

なお、東京慈恵会医科大学が都内の健診受診者5,518人を調べた研究(2023年発表)では、約98%が学会の基準(30ng/mL)に届かないビタミンD不足に該当し、若い世代ほど不足の割合が高い傾向でした。「自分は大丈夫」と思っている人ほど、一度見直してみる価値がありそうです。

1日にどれくらい必要?(2025年版の基準)

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、ビタミンDは推奨量ではなく目安量が定められています。成人は男女とも1日9.0μg(2020年版の8.5μgから引き上げ)です。

年齢目安量(μg/日)耐容上限量(μg/日)
3〜5歳4.530
6〜7歳5.540
8~9歳6.540
10〜11歳8.060
12〜14歳9.080
15〜17歳9.090
18歳以上9.0100
妊婦・授乳婦9.0―
※男女共通。出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

サプリメントでは「IU(国際単位)」表記もよく見かけます。1μg=40IUなので、成人の上限100μgは4,000IUに相当します。

ビタミンDを多く含む食べ物

ビタミンDは魚ときのこに多いのが特徴です。数値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」の可食部100gあたりの値と、1食分の目安です。

食品100gあたり1食分の目安
しろさけ(生)32.0μg1切れ80gで約25.6μg
まいわし(生)32.0μg1尾(可食部50g)で約16μg
さんま(生)16.0μg1尾(可食部100g)で約16μg
しらす干し(半乾燥)61.0μg大さじ2(10g)で約6.1μg
きくらげ(乾)85.0μg2g(戻して約14g)で約1.7μg
乾しいたけ17.0μg2枚(6g)で約1.0μg
まいたけ(生)4.9μg1/2パック(50g)で約2.5μg
鶏卵(全卵)3.8μg1個(50g)で約1.9μg
※1食分は100gあたりの値から計算した目安です。

鮭なら1切れで1日の目安量を大きく超えるほど。魚を週に何回か食べるだけでも、ずいぶん摂りやすくなります。

上手な摂り方のコツと注意点

  • 油と一緒に:脂溶性なので、炒め物やバター焼きなど油を使う料理にすると吸収されやすくなります。
  • きのこは天日干しも◎:きのこのビタミンDは紫外線で増えるといわれます。調理前に少し日に当てるのも手です。
  • 日光浴を味方に:国立環境研究所などの試算では、晴れた日に顔と手の甲を日光に当てた場合、つくば市の7月正午ならわずか約3.5分、12月正午では約22分で一定量がつくられる計算です。冬の札幌では正午でも70分以上かかるとされ、冬・北国ほど食事からの摂取が大切になります。
  • サプリは上限を意識:複数のサプリを併用すると重複しがちです。持病がある方や薬を飲んでいる方は医師・薬剤師に相談しましょう。

私の場合は、カーテンを開けたままで寝てしまうので朝自然と日光を浴びておきます!あとは日焼け止めを塗るとビタミンDが生成されないようなので、塗るタイミングも考えてたりもします!

ビタミンDの最新研究

  • 老化の目印「テロメア」の短縮を抑える可能性(2025年):米国の大規模臨床試験VITALの一部で、50〜55歳以上の約1,000人に1日2,000IUのビタミンD3を飲んでもらったところ、4年間でテロメア(染色体の端にある構造)の短縮が偽薬群より抑えられました。ランダム化比較試験という信頼性の高い方法ですが、健康寿命が延びるかどうかはまだわかっていません。
  • 健康な高齢者の転倒・骨折予防には効果が乏しい(2024年):米国予防医療専門委員会(USPSTF)は、骨粗しょう症やビタミンD欠乏のない60歳以上の人に、転倒・骨折予防目的のサプリ摂取を勧めないとの見解を示しました。「足りている人がさらに足しても上乗せ効果は小さい」というのが現時点の見方です。
  • 認知症との関連(2025年):22研究・約5万3千人を統合した解析では、血中ビタミンDが低い人は高い人に比べて認知症リスクが約1.5倍でした。ただし観察研究のまとめで因果関係は不明で、サプリで予防できるかは今後の検証待ちです。

まとめ

  • ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨・筋肉の健康を支える脂溶性ビタミン。
  • 成人の目安量は1日9.0μg、上限は100μg(2025年版)。
  • 鮭・いわし・しらす・きのこ・卵を日々の食事に。冬は特に意識して。
  • 適度な日光浴も大切。サプリは「足りない分を補う」程度に。

健康は意識してもしたりない!

ではではまた別の記事で!

参考文献

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、医学的助言ではありません。持病のある方、妊娠・授乳中の方、サプリメントの利用を検討している方は、医師や薬剤師、管理栄養士にご相談ください。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です